特定非営利活動法人(NPO)リカバリー・サポート・センター(R・S・C)は犯罪や事故、災害などで被害を受けた方たちとその家族の方々をケアーしていく組織です。
R・S・Cにとって、1994年の松本サリン事件と1995年の地下鉄サリン事件はもっとも大きな出来事でした。長野県松本市で約600名、東京の地下鉄サリン事件では約6000名の方々が被害を受けました。しかもこれらの被害者の方々の多くが事件から数年経過してもPTSD・頭痛・手足のしびれ・視力低下などの後遺症で苦しんでいました。
後遺症をケアーし、治療の支援をしていくために、私たちが行ったのがサリンの被害に遭われた方々への検診(毎年1回)でした。この検診では、サリン事件が起きた時から各病院で被害者の方々の治療をされていた医師や看護師・検査技師、心理師の方々がボランティアとして参加し、医療面で支え続けてくれています。
私たちR・S・Cは、被害者学としての研究や、組織的ネットワーク化を押し進めることよりも、被害者の方々が後遺症によって悩み、苦しんでいる現実を少しでも軽減していきたいという思いからスタートしました。
世の中を見渡せば、事件や事故、災害などで困っている方は大勢おられます。微力ながら、私たちの活動が理解され、1人でも多くの方をケアーして行くことの出来る組織になれれば、と考えています。
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